行事報告

2025年06月23日 定例行事

第46回東京甲南会女子部会例会に参加して

港区麻布台、ロシア大使館の横を抜け、紫陽花の小道を歩いてさらに奥まった一角のガラス張りの建物群がアメリカンクラブ、今回の女子部会例会の舞台です。
大きな窓越しに雨に濡れた青葉が鮮やかな会場のニューヨークボールルーム。先輩方に同級生、後輩の皆さんと旧交を温めていると開会の時間になりました。
今回の司会は平成21年卒の今井彩乃さん。東京甲南会女子部会会長の佐藤千佳さんのご挨拶、東京甲南会会長の佐藤茂さんの乾杯の音頭で宴のスタートです。
神戸からの来賓のおひとり、甲南学園常勤理事で「つながる学園推進室」室長の大西英之さんは、甲南大学の令和7年の大学入試で出願者が、昨年比約8,000名激増(24年度約24,000名→ 25年度約32,000名)し、全国の私学の約60%が定員割れしている中で、甲南大学は(定員1,940名→入学者2,139名)と安定して入学者を確保し元気であることをご紹介くださいました。母校の興隆は嬉しいものですね。卒業後も学園と繋がるさまざまな取り組みについてお話くださった大西さんに後ほどお話を伺ったところ、「全国、いえ海外にも多数甲南会が存在する中でも女子部会はこの東京甲南会だけ、例会のステキな雰囲気も唯一無二ですよ。」とエールを送ってくださいました。


今回の例会では女子部会第3代会長の入野須美さん、東京甲南会副会長の波多野優子さんにもご挨拶を頂きました。私が20年前に同期と共に幹事を務めさせて頂いた際には入野会長の「スピーカーさんは、いま旬で、もっとも輝いている方にお願いしましょう。会場もその時々の一番素敵な場所をお借りしましょう!」と言う掛け声のもと、波多野さんたちの代の先輩方のお力を借りて開催にこぎ着けたことを思い出し、大西さんのお言葉がありがたく心に染みました。
さて、乾杯のスパークリングワインのあとはアメリカンクラブらしいスリーコースランチです。
ベビージェムレタスのシーザーサラダ、クスクスが添えられたスパイシーなチキンソテーのメインを堪能している内にデザートタイムに突入。各テーブルに筒井さんから差し入れの宝石のようなボンボンショコラが並ぶ中、にこやかにゲストスピーカーが登壇されました。
昭和63年経営学部卒の筒井ミシェルさん。日仏商事株式会社の社長さんで在らせられます。お話はお父さまの創業時のエピソードから始まりました。またご自身は大学卒業後フランスの子会社で10年経験を積まれましたが、その際フランスの食文化や豊かな日常に深く親しまれたことが現在の礎となっていらっしゃる、とのことでした。

興味深いお話の中、会場が一番盛り上がったのは平成30年にフランスでワイナリーを取得された際、「金額(の多寡)では決断しなかった。(おカネについて鷹揚な)甲南出身者で良かったと思った」「おカネは借りられる。時間は借りられない」とおっしゃった時でした。
そして結びには、フランスの優れたモノを日本に届け続けてこられた事業を、いまやモノだけではなく「フランスのエスプリを日本へ!」という思いを乗せて発展させていらっしゃることを決意と共に話してくださいました。
恒例の女子部会の旗に相対しての学園歌斉唱、67名での賑やかな写真撮影を終えたあと、筒井さんに「今日の雰囲気はいかがでしたか」とお伺いしました。すると「とても和やかでお話しやすかったです。私自身、学生時代に『紳士たれ』と言われて過ごしました。おそらく皆さんも在学中から現在に至るまで『淑女たれ』という思いを持っていらっしゃるのだと思いましたよ」とチャーミングな笑顔でお話くださり、面映ゆくもたいへん嬉しく思いました。はい、これからも淑女として過ごしていきたいものですね。
今回も素晴らしい企画をありがとうございました。お骨折りくださった皆さま方に心から感謝を申し上げます。
(S60文 鈴木世津子)