会員便り

2016年07月02日 歳時記

「山・川・海」紀行

梅雨が明けると暑い夏シーズン本番となり、夏休みと夏のレジャーを楽しむ季節となります。

夏は、やっぱり、涼をもとめて「山・川・海」に親しみ、遊んだ記憶がよみがえってきます。

「山」で降った雨や雪は「小川から大川」を下って「海」へと流れて行きます。

昔から、日本人はこの自然の営みの恩恵にあずかり、「山・川・海」の自然がつくりだす四季折々の風景に美しさと感嘆を覚えて生きています。

今年から、国民の祝日として「8月11日(木)」を「山の日」と制定し、実施されることになりました。

「海の日」の祝日は、1996年に「7月20日」として実施されましたが、2003年から「7月の第三月曜日」に変更されています。従って、今年の海の日は「7月18日(月)」です。

しかし、まだ「川の日」という祝日はありません。

一層のこと、一年12カ月で唯一祝日がない月「6月(水無月)」の10日を「川の日」として、国民の祝日にしてはと思っています。(6月10日は時の記念日、天智天皇の水時計「漏刻(水の流れで時間を刻む)」が起源です) 人々が、毎日欠かすことのできない生活水も川から取水し、水道として自家まで届けられています。

また、日本列島の47都道府県で「山」と「川」がないというところはありませんが、「海」のない県は「栃木」「群馬」「埼玉」「長野」「山梨」「岐阜」「滋賀」「奈良」の8県もあります。

・「海開き」
海開きは、一般的に海水浴シーズンの幕開けとして、7月1日頃に海の安全を祈って神事が行われています。沖縄では3月下旬から4月上旬に、小笠原諸島の父島・母島では新年の「元旦」に海開きの行事が行われます。

・「川開き」
川開きは、川岸に涼をもとめる夕涼みの幕開けを花火で祝い、「水神祭」の神事を兼ねて行われます。 このような川開きは、7月初旬から8月初旬にかけて全国各地で地方色豊かに行われています。 東京・両国・隅田川の花火大会(今年は7月30日開催)は、川開き初日に打上げていた時代の名残りです。

・「山開き」
山開きは、今年になって初めて入山規制が解除される時季になると、山の神を祀る開山祭として登山の安全を祈願する神事として全国各地の山々で行われています。(北アルプスの玄関口上高地の開山祭と閉山祭は有名) しかし、古来、日本の山は神霊が宿る地としてあがめられ、山岳信仰の場として、特別に修験者や山伏達が入山を許されていた時代がありました。

 

●富士山の山開き


霊峰富士の山開きは、長年にわたって「7月1日」と決まっていましたが、2013年に世界遺産に登録され、その翌年から山開きの日に変化がおきています。 富士山の登山口は、「吉田、富士宮、須走、御殿場」の4カ所がありますが、吉田口だけは、これまで通り「7月1日」に山開きとなりますが、その他の登山口では少し遅れて「7月10日」頃の予定となっています。 一生に一度は、山開きの初日に日本一の富士山(3776m)に登って、日の出を拝むのも良いかもしれませんよ。


・日本三霊山〔富士山・白山・立山〕
・日本三大霊山〔恐山・比叡山・高野山〕
ちょっとややこしいですね。

 

●京都の奥座敷「貴船の川床(きぶねのかわどこ)」
清水が流れる貴船川の川面につくられた床(桟敷)で、素足を川の冷たい水にしたし(冷たくて長くは無理)、水のせせらぎを聞きながら京料理や旬の鱧(ハモ)料理を食すのも夏の想い出づくりにはもってこいです。

・出町柳から鞍馬行の叡山電車(京都人はエーデンと呼んでいます)に乗って「貴船口」下車、貴船神社本宮から結社⇒奥宮への川沿いの道を上って行くと点在しています。(「高尾に清滝川の川床」があります)

〔記、神門(S39年理)〕