会員便り

2018年08月19日 信州上田四季彩祭

信州上田四季彩祭 その7 「八ヶ岳高原音楽堂」

信州と言えば避暑地のイメージがありますが、今年は連日35度以上の日々が続いて、何処かへ避暑に行きたいと思うほどです。
随分前のことですが、大阪から軽井沢へ来た友人が、ホテルの部屋にクーラーが設置されていないことに驚き、更に大阪では寝苦しくて夜中に何度も起きる子供たちが朝までぐっすり眠ったことに驚いていたことがありましたが、今年はその軽井沢の別荘にクーラー取り付けの注文が殺到しているとニュースで伝えていました。

上田では昼間の気温は高くても、日没とともに心地よい風に変わるのが例年ですが、今年はそんな「爽やかな信州」を感じられない夏です。
そんな訳で上田の街歩きは秋まで待つことにして、八ヶ岳の麓長野県南牧村にあります八ヶ岳高原ロッジの「八ヶ岳高原音楽堂」へ行ってきました。

  

八ヶ岳高原音楽堂は地元のカラマツ材をふんだんに使い、高原の山々に調和するように設計された六角形の屋根が美しい温もりのある建物です。
「世界で通用するような建物を」というリヒテルの助言もあり、白樺林と雄大な八ヶ岳など自然と環境に調和した音楽堂のステージの後ろと横は大きなガラス張りになっていますので、八ヶ岳の自然を感じながら木の温もりの中で演奏を楽しめます。
なんとお天気の良い日にはステージの後ろに遠く富士山を眺められるのです。

標高1500mにある音楽堂の客席はわずか250席。
開宴前にはホワイエでワイン、ジュース、お茶、サンドイッチなどのサービスもあり、時間も気持ちもゆったりとした心地になります。
初めて音楽堂を訪れたのは12月の初めでした。ガラス越しに深々と降る雪を眺めながらのコンサートは、全てを包み込んでくれるような至福のひと時でした。
また、バイオリンコンサートではステージの照明を落とし、外の樹々をライトアップした中での演奏は幻想的な雰囲気に包まれました。

今年30周年を迎える高原音楽堂では記念事業の一環として「八ヶ岳からまつチェンバロコンサート」が開かれています。このチェンバロは川上村のカラマツを使って制作されたもので、8月29日まで月曜日から金曜日までの午後1時45分から演奏会が開かれています。音楽堂の魅力を多くの人に知ってもらいたいと大人1500円、子供700円の低料金です。

八ヶ岳高原音楽堂へはJR小海線野辺山駅から八ヶ岳高原ロッジの送迎バスも利用できます。
これから秋、冬に向けても30周年記念の素敵なコンサートが続きます。
八ヶ岳高原音楽堂は是非一度訪れて頂きたい音楽堂です。
                                                        (小林良子 S47文)