会員便り

2019年08月21日 信州上田四季彩祭

信州上田四季彩祭 その14  「キノハナkinano」

ここ信州上田も連日の猛暑で、もう外には一歩も出たくないという日々が続いています。

このかんなくずがキノハナに変身

こういう時は少しでも涼しい高原の風を感じたいとJR小海線に乗って北相木村へ行ってきました。
ここも暑いとはいえ標高1000m近い北相木村の風は上田とは別世界。

北相木村は人口800人ほどの山村です。村の面積の9割が山林でその内6割超をカラマツが占めています。林業が盛んで、村の木工所から出る「かんなくず」はこれまで焚き物くらいにしか利用できず処分にも困っていました。

北相木村役場の坂本さんは林業に携わりたくてこの村に移住して来ました。

村の木工所から「良い着火剤になる」とかんなくずをもらった際、とても良い木の香りがして見た目も綺麗なので何かに使えないかと考え、思いついたのが木の花「キノハナ」でした。

キノハナ アレンジも素敵

そして坂本さんは村の女性たちに声をかけ、試行錯誤を重ねながら「キノハナ」つくりに取り組み始めました。

もともと村には余り産業がなく村の女性たちの働く場所が少ないと感じていたことも理由の一つだったそうです。

Kinanoには「信濃と木の花」という意味が込められていまして、カラマツ、ヒノキ、クリ、アカシアなど木の特色を生かして作られるバラやカーネーションなど
の「キノハナkinano」は自然の木の香りと色が何とも癒してくれます。

村の交流スポーツセンター「グリーンドーム」の一室で作業されていまして、部屋に入ると思わず歓声を上げるほど木の心地よい香りに包まれます。

楽しそうに作業されています

お仲間は6名だそうですが、私がお邪魔した時は3人の女性が作業されていまして、皆さん都合の良い時に無理なくキノハナ作りに参加されるのだそうです。
あくせく作るのではなく、こんなペースが素敵ですね。

でも、心配なのはこの優しい木の香りと自然の色合いの「キノハナ」はきっと人気が出ると思うのです。そうなると忙しくなるのでは?
最近ではワークショップも人気を集めているようですので。

北相木村の「キノハナkinano」は東京銀座にあります長野県のアンテナショップ「銀座ながの」でも販売を始めたとのことですので覗いてみてください。

作業をされている部屋の窓の外には北相木の豊かな緑が広がり、風も心地よく、小鳥たちの声ものびやかです。

緑も川も癒されます

P.S 北相木村はマツタケの産地でもあります。

(小林良子 S47文)