行事報告

2017年12月08日 月例会

第518回月例会報告(11月18日)

11月18日(土)に開催されました月例会に参加させていただきましてありがとうございました。
今回の月例会は、「運慶と快慶」がテーマで開催されました。
月例会に参加する前は、この2つのキーワードが大学時代を過ごした4年間を彷彿させました。
大学時代は歴史文化学科の東谷ゼミに所属し、奈良県や京都府等のフィールドワーク、美術館を見学するといった講義が楽しく充実した毎日でした。
あれから卒業し東京に就職してから早数年たった今、東京甲南会からのメルマガを見て、大学時代を思い出し、懐かしさから思い立って今回は初めて参加させていただきました。
今回は多摩美術大学の青木教授から講師をしていただきました。運慶や快慶が活躍していた当時、社会は末法思想に苛まれ、人々は不穏な毎日を過ごしている最中、不安の気持ちを払拭するために仏師に多くの仏像を作らせていた時代でした。この2人は歴史上ではペアで紹介されることが多いと感じていますが、作風としてはそれぞれこだわりを抜いたものであり、見比べると違いははっきりと見ることができました。
講義中は、実際に美術品の画像をスクリーンに映し出され、見たことがあるものから美術品の中を撮影したレントゲン写真といった珍しい画像までご紹介いただきました。
青木教授はユーモアがあり親しみのある人柄で、参加者とコミュニケーションを取りながら鑑賞するといった終始和やかな雰囲気の中で時間を忘れるくらい充実した内容でした。
その後は早速、東京国立博物館の「運慶展」へ鑑賞させていただきました。
青木教授から教えていただいたことを目の当たりにし、講義を受けた価値を痛いくらいに実感した非常に楽しい展覧会になりました。
今回の月例会に参加したことで、今まで仕事に追われる毎日のなかで自分を見失いそうになるなか、楽しかった日々を思い出したことで、私とは一体何が好きで楽しいと感じるのかと振り返ることができました。
仕事面での自己啓発に励むだけでなく、自分自身が生き生きと過ごせるために、趣味に励むなど心身のバランスをとりながら、今後も自己成長を目指していきたいと感じました。

(田原加奈子 H22文)